不運と幸運 [人生]
今から7〜8年前でしょうか。埼玉県長瀞町の荒川で事故が起こりました。県内高校生がカヌーに乗っいるうちに、岩畳の岩石が落盤しカヌーに乗っていた高校生を直撃しました。高校生は救急隊に救助されると思っていたところ大変な事態になっていました。岩盤が足の上に落ちて、片足が微動だにしません。引っ張って救出することもできず、消耗が徐々に始まって、苦悶状の高校生を前にしてなすすべがありませんでした。そうこうしているうちに挟まれている片足に異変が出てきました。足が冷たくなり、色も蒼白と鬱血とが混在したような色になってきました。壊疽の始まりです。このままでは、壊疽だけではなく、細菌が全身に広がる敗血症、多臓器不全に陥ることはわかっていました。ある整形外科の医師が決断をしました。「足をこの場で切断する」と言葉を発しました。まもなく、高校生に片足を切断してもいいかと尋ね、それから、現場での「手術」が始まりました。その光景は残酷な状況だったにちがいありません。片足が切断され、高校生はすぐに岩盤から救出され、病院に向かいました。そこではあらためて細かい手術が続きました。彼は確か、バレーボール部かバスケット部だったような気がしますが、リハビリテーションも順調にいき、片足がないものの身体的には落ち着きました。問題は心のことです。本人自身、一時絶望感いっぱいだったそうですが、命はある、生きている喜びを感じ始めました。もし、足の切断をしていなければ、命の保証がなかったでしょう。苦渋の決断、勇気を持って手術をした整形外科医の判断が不運を幸運に変えたのです。何か一つでも欠ければ不運で終わった可能性は高かったです
2011-12-23 07:11
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栗田陽介って名前でバレー部です。カヌーではなく友人二人と飛び込んで遊んでいたところ事故にあったようです。
by うんぴ (2020-11-24 18:16)